9月4日(日)から9月9日(金)にかけて行われました清瀬杯第54回全日本大学選抜準硬式野球大会での経験を通して、感じたことや学んだことを部員が体験記として綴りました。
第4回は、スタッフとして清瀬杯に参加した、西村 豪朗(3年/法学部/副務)、髙田 樹里(4年/文化構想学部/マネージャー)の2名です。
ぜひご覧ください!
(全5回)
《清瀬杯 体験記 第4回》
○西村 豪朗(にしむら ごお)
3年/法学部/副務
「妥協しない。」そう口にしたり心掛けたりすることは簡単でも、実際に日々の行動で「妥協しない」ことを守り抜くのは難しいと感じたことはないだろうか。
データ班は今まで、勝利のために少しでもプラスになると思ったことからは目を背けず、妥協しない道のりを歩んできた。そのために下級生にも協力を仰ぎ、対戦する機会があるかさえ分からない東都の試合の偵察にまで足を運んでもらうこともあった。部の会計に無理を言って高額の物資を援助してもらったりもした。
今回の清瀬杯でも、出場が決まった時から言わずもがな徹底的に戦うという共通認識がデータ班幹部の5人にはあった。当然もれなく全会場全試合に偵察を派遣した。足りないビデオや三脚は業者からレンタルをし、交通費などもかなりの額を支出してもらった。正直言って、多くの人に相当な負担を強いてしまっていることは確かだ。優勝したからといって美化されるものではないかもしれないが、本当に心から感謝している。ただ、頭を下げることを後ろめたく思ったり、気まずさや対立を恐れて言い出しづらい要望を胸の内に秘めてしまうことは誰にだってできる。そこを決して妥協しないからこそデータ班は存在価値があり、チームにプラスを生み出せていると思っている。
妥協しない姿勢の原動力となっているもの、それは勝利への執念である。
ただ純粋に勝ちたい、そのために必要なことは何だってやる。我々のその思いは清瀬杯の大会中、行動で選手たちに伝えることができたのではないかと思っている。蒲原(スポ3/神戸/捕手)、春名(教3/早大学院/内野手)と3人で次の対戦チームの分析をしながら試合映像をアップロードし、更にその映像にチャプターをつける作業を延々と繰り返した。それもこれも質の高いミーティングをし、少しでも準備・対策の精度を上げるためである。妥協しようと思えばいくらでも手を抜くことは可能である。また手間暇やお金をかけたからといってそれが勝利に直接繋がるかの保証は全くない。そんな中でも選手を信じ、球場からは離れた場所で静かに、されど熱く戦い抜けたことを私は誇らしく思っている。
最後に一つ。優勝した後何人もの選手たちが私に、この優勝はデータ班のおかげだと言ってくれた。もちろん慰めなどではないだろうが、どんなに正確な分析やデータがあったとしても、優秀な選手たちがいなければ試合に勝つことはできない。むしろ私の方こそ優勝を叶えてくれて、力を見せつけてくれてありがとうとこの場を借りて心からの感謝を述べたい。
そしていよいよ初戦が迫る秋季リーグ戦においても、必ず王座を奪還する覚悟で妥協せずに臨んできたい。今度は東伏見のマウンドで監督を胴上げするその日まで。
戦いはまだ、道半ば。
○髙田 樹里(たかた じゅり)
4年/文化構想学部/マネージャー
春季リーグ戦や全日本大会予選会など、あと一歩足りず悔しい思いをしてきたからこそ、清瀬杯で優勝することができ本当に嬉しいです。
私たち4年生は1年生の時に全日優勝を経験させていただき、そこを目標にやってきました。全日出場は叶わなかったものの、その4年生の強い思いが後輩に伝染し、チーム全体として一体感をもつことができたからこそ優勝という結果に繋がったと思います。
清瀬杯では、スコアラーとしてベンチに入れていただきベンチメンバーと試合に臨みました。逆転の展開が多かった中、4年生を筆頭に苦しい場面でもチームを鼓舞する声かけが途切れなかったことが強く印象に残っています。仲間を信じ、自分たちが積み上げてきたものに自信を持ち、最後まで諦めない姿に胸を打たれました。
そして今大会では、人一倍努力してきた選手たちの活躍する姿や喜びの表情をたくさん見ることができ本当に嬉しかったです。ベンチから見た景色は一生忘れません。
また、遠征を通して、チーフマネージャーとしてスタッフを引っ張っていく立場であるにも関わらず、同期や後輩などみんなに支えていただき本当に感謝しています。これからの部を担う後輩たちの姿がとても頼もしく感じました。
新チーム発足時、山下(スポ4/海南/トレーナー)、諏訪(政経4/早稲田実業/マネージャー)と『日本一のスタッフ』を本気で目指そうと決めました。しかしスタッフの現状は日本一からはまだまだ程遠いです。残されている時間は短いですが、秋季リーグ戦で優勝を掴み取れるよう、スタッフも更に上を目指していきたいと思います。